ここ数年、夏に近づくにつれて気温が30℃を超えることが多くなりました。
その影響もあってか熱中症になる人も増えています。
今回は熱中症になったら気を付けてほしい症状と対処法について説明します。
熱中症とは?
まず熱中症について簡単に説明します。
熱中症とは暑い環境下で長時間仕事をしたり、スポーツや肉体労働により大量の汗をかくことがきっかけで発症することが多い症状です。大量の汗をかくと体内の水分や塩分が不足し、
を引き起こします。そしてそのまま塩分や水分を補給しないと汗をかけなくなり、体内の熱が放出できないため様々な臓器に障害を引き起こしてしまいます。
ここ最近では真夏日や猛暑日が増えているため、室内で過ごしていても熱中症になることがあるので注意が必要です。
熱中症によって救急搬送される件数は年々増えており、4万件を超えることもあります。
年齢別にみると高齢者(65歳以上)が約半数を占めていています。
これは高齢者は体温調整機能が低下していて、体に熱がこもりやすいからです。
また暑さや喉の渇きも感じにくく、暑さ対策が遅れがちなのも原因といわれています。
高齢者が熱中症になったら、速やかに対処を行いましょう。
熱中症の症状
熱中症の症状は重症度によって3つに分けられます。
症状 | |
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重症度Ⅰ(軽度) | 脳への血流の流れが一時的に悪くなりめまい、立ちくらみが起こる。熱失神とも呼ばれる。脈が速くて弱く、呼吸数も増える。 また筋肉の硬直やけいれんが起こり、こむら返りなどを起こすことがある。意識ははっきりしていて体温も正常。 |
重症度Ⅱ(中等度) | 頭痛、吐き気、嘔吐、だるさ、下痢などいくつかの症状が現れる。何となく意識がおかしい。体温も39℃近くまであがっている。 |
重症度Ⅲ(重度) | けいれん、過呼吸、手足の運動障害、呼びかけに対して返事がおかしい。意識がない。体温が非常に高く、体を触ると熱いという感覚がある。 |
ここで注目してほしいのが重症度Ⅱの症状(頭痛、吐き気、嘔吐、だるさ、下痢など)です。
この症状がでている時に放置していたり、誤った処置をしていると重症度Ⅲへ移行しやすく重症化のおそれがあります。
以下の動画を参考に適切な対処を行いましょう。
- 直射日光の当たらない、風通しの良い場所や冷房の効いた涼しい場所に移動させる
- 体にこもった熱を逃がすために衣類をゆるめ靴を脱がせる
- 速やかに体を冷やすために皮膚に直接濡れたタオルをあてたり、霧吹きで水を吹きかけてうちわなどであおぐ。
- 氷で冷やす場合は太い血管のある首、脇の下、足の付け根にあてる
- 失われた塩分と水分を補給するために経口補水液などを飲ませる
- 吐き気や嘔吐により自分で水分を補給できない時や意識障害がある場合は点滴が必要なので医療機関に運ぶ
- 重症度Ⅱ、重症度Ⅲと疑いがある場合はすぐに救急車を呼ぶ
- 重症度Ⅰでも症状の改善が見られない場合も救急車を呼ぶ
熱中症と食事
ここでは熱中症と食事について説明します。
熱中症になったら症状が落ち着いたとしても食欲はすぐには戻りません。
病院へ受診したのなら点滴をうけると思うので無理に食事をとらなくても問題はありません。
少しずつ食欲がもどってきたら熱中症の予防になる食べ物を意識してとるようにしましょう。
熱中症予防に効果的な食材
・豚肉 ・豆腐 ・味噌 ・モロヘイヤ ・玄米
:免疫力を高めたり、ストレスへの抗体を生成。
・赤ピーマン ・レモン ・いちご ・パセリ ・ブロッコリー
熱中症とお風呂
ここでは熱中症とお風呂について説明します。
熱中症を発症した日にお風呂に入ってしまうのは危険です。
健常な人でもお風呂に入れば500mlぐらいの水分がでてしまいます。
そのため熱中症を起こした人がいつも通りお風呂に入ってしまうと体に負担がかかる可能性があり、熱中症を再発してしまう可能性があります。
汗などの体の汚れを落としたい場合は、
などで体を拭くようにすると体に負担がかかりにくいのでオススメです。まとめ
今回は熱中症になったら注意してほしい症状と対処法について説明しました。
熱中症の発症は対処法を誤ると重症化する危険性があります。
暑い日が続く日は熱中症にならないように気を付けましょう。