患者1人で年間約3500万円という高額な医療費がかかってしまうと話題だったオプジーボ(一般名:ニボルマブ)の薬価が50%引き下げられることが決定しました。

今回はこのオプジーボの薬価が50%引き下げはいつなのか、海外の価格と高かった理由についてまとめたいと思います。

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オプジーボはなぜ高かったのか理由について

オプジーボをは抗がん剤なので他の薬より高いとは思いますが、なぜ年間約3500万円になるほど薬価が高かったのですか?
オプシーボの薬価が非常に高かった理由は2つあるよ。
1つずつ薬価が高かった理由をみていこう。

オプジーボの薬価が高い理由①:オーファンドラッグ

オプジーボの薬価が高い理由の1つはオーファンドラッグ(希少疾病用医薬品)として発売されたからです。

オーファンドラッグというのは薬を使う対象者が少なく、利益を生み出すことが難しい薬のことです。日本では対象の患者の数が5万人未満の病気を希少疾病と定義しています。

製薬企業も慈善事業ではないので利益が見込めない薬は開発することはありません。
そこで日本では治療の対象となる患者の数が少なくても製薬企業に利益がでるようにオーファンドラッグを開発する製薬企業には研究開発費を支援したり、薬価を通常より高く設定しています。

オプジーボは発売当時ホジキンリンパ腫に対して効果がある薬として希少疾病用医薬品に指定されました。

※現在は根治切除不能な悪性黒色腫、切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌、根治切除不能又は転移性の腎細胞癌に対して適応あり。

ホジキンリンパ腫とは?

ホジキンリンパ腫は悪性リンパ腫(血液の癌。白血球の中のリンパ球が癌化)に分類される癌の1つです。

悪性リンパ腫の年間罹患者数が約17,000人いるのですが、その中でホジキンリンパ腫に該当するのは5~10%と言われています。

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オプジーボの薬価が高い理由②:新しい癌免疫療法

オプジーボの薬価が高い理由の2つ目は今までにない新しいタイプの癌治療薬だったからです。
今までにない作用の薬が開発された場合、薬価は通常より高く設定されます。

オプシーボの薬理作用はPD-1阻害作用です。
PD-1とは免疫細胞の表面にあるたんぱく質で、免疫細胞の活動を制御する作用があります。

体内にいる癌細胞は免疫細胞の表面にあるPD-1に作用することで、免疫細胞の活動を制御し癌細胞を攻撃できなくしようとします。
そこでオプジーボは癌細胞によって免疫細胞の活動が制御されないように、あらかじめ免疫細胞のPD-1をカバーし癌細胞によるPD-1の制御を防ぎます。

このPD-1阻害作用について動画で説明しているものがありましたので紹介します。
動画ではオプジーボの作用機序は免疫チェックポイント阻害剤として説明されています。

PD-1阻害作用の動画

オプシーボの海外の価格

オプジーボの薬価が高い理由はわかりましたが、海外もオプシーボの価格が高いのですか?
実は海外のオプシーボの価格は日本と比べるとはるかに安いんだ。各国のオプシーボの価格は次のようになるよ。

オプシーボの薬価の比較(100㎎あたり)

  • 日本⇒約73万円
  • アメリカ⇒約30万円
  • イギリス⇒約14万円

各国で薬の薬価を決める方法が異なるので、同じにならないのは仕方がないことですがあまりにも日本のオプシーボの価格が高いことがわかります。

イギリスにおいては適用追加になった患者の数が多い肺がんを患っている人のためにオプシーボの薬価をさらに下げる方針がまとまりつつあります。

オプジーボの薬価50%引き下げはいつ?

通常なら薬価の改定は診療報酬改定に合わせて2年に1回行われています。
しかしオプジーボの薬価は緊急性が高いということで例外的に薬価が50%に引き下げられることが決定しました。

よってオプジーボの薬価は100㎎あたり約73万円から約36万5千円に引き下げられることとなります。オプジーボの薬価が半分に引き下げられてもアメリカの30万円より高いですが、だいぶ薬価が下がったように思えます。

そこで気になるオプジーボの薬価が50%に引き下げられる時期ですが予定としては

2017年2月1日

から適用される見通しです。

それまでオプジーボの薬価は現在の価格のままなので、小野薬品工業は必死に売り込むかもしれませんね。

オプジーボの薬価50%引き下げはいつ、海外の価格と高い理由まとめ

今回はオプジーボの薬価50%引き下げはいつ、海外の価格と高い理由についてまとめました。
このままオプジーボの薬価が高いままだと、日本の医療費が膨大になるところだったので今回のオプジーボの薬価50%引き下げは必然だったのではないかと思います。

オプジーボは今までにない画期的な抗がん剤なので、薬価の引き下げを機に様々な癌に適応できるといいと思いました。

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