アセトアミノフェン製造の最大手の山本化学工業が届出をしないで安い中国製のアセトアミノフェンを混ぜていたため和歌山県から処分を受けることとなりました。
山本化学工業は社員が30名ほどの小さな会社ですが、アセトアミノフェンの製造では国内シェアの8割を占めています。
アセトアミノフェンの成分を含むカロナール・コカール・PLは病院でよく処方される薬ですが、自主回収はあるのでしょうか?
そしてその後、出荷・販売停止と再開はいつになるのか調べてみました。
すでに服用したカロナール・コカール・PLは安全?
やはり気になるのがカロナール・コカール・PLを服用した場合の健康被害ですよね。
報道によると5月下旬に厚生労働省と県が立ち入り検査をしたことがわかりました。
この報道によると中国製を混入したとみられるアセトアミノフェンの品質を調査したところ目立った問題はなく、もし服用した場合でも健康被害がでる恐れはないというこでした。
カロナール・コカール・PLの原薬であるアセトアミノフェンが、山本化学工業のものかはまだわかりません。
しかし、もし仮に山本化学工業のアセトアミノフェンが使われていたとしても服用による健康や安全性には問題ないと思われます。
カロナール・コカール・PLの自主回収は?
健康に影響がないということで、自主回収の可能性は低そうです。
各メーカーは何か発表しているのか確認してみました。
カロナールの自主回収の発表について
カロナールの製造販売元はあゆみ製薬です。
公式のホームページを確認しましたが、まだカロナールの自主回収の有無についての発表はありませんでした。
またカロナールの自主回収について情報が入りましたら、ここでお伝えします。
追加情報!!
あゆみ製薬でカロナールについての発表がありました。
この資料によると
アセトアミノフェンを成分とする
- カロナール細粒 20%
- カロナール細粒 50%
- カロナール坐剤小児用 50
はる山本化学工業株式会社の原薬を使っていたということでした。
しかし、あゆみ製薬は受け入れ時に品質検査を行い問題ないことを確認しているので健康被害は起こらないでしょう。
カロナールの200、300、500については山本化学工業株式会社の原薬を使用していないので、今回の偽装事件には関係がありません。
コカールの自主回収の発表について
コカールの製造販売元は三和化学研究所です。
こちらも公式ホームページを確認しましたが、コカールの自主回収の有無についての発表はありませんでした。
またコカールの自主回収について情報が入りましたら、ここでお伝えします。
PLの自主回収の発表について
PL顆粒の製造販売元は塩野義製薬です。
こちらも公式ホームページを確認しましたが、PL顆粒の自主回収の有無についての発表はありませんでした。
またPL顆粒の自主回収について情報が入りましたら、ここでお伝えします。
PMDAの回収情報
PMDA(独立行政法人医薬品医療機器総合機構)は医薬品の副作用や健康被害の対応や医薬品の承認審査、市販後の安全性に関する情報の分析や提供を行う機関です。
もし自主回収をする場合は
- クラスⅠ
- クラスⅡ
- クラスⅢ
⇒製品の使用等が、重篤な健康被害又は死亡の原因となり得る状況
⇒製品の使用等が、一時的な若しくは医学的に治癒可能な健康被害の原因となる可能性がある状況又はその製品の使用等による重篤な健康被害のおそれはまず考えられない状況
⇒製品の使用等が、健康被害の原因となるとはまず考えられない状況
にわけてPMDAが発表をします。
今回のカロナール・コカール・PLについては『健康被害の原因となるとはまず考えられない状況』なので、もし自主回収がされる場合はクラスⅢで公表されると思います。
現時点でのクラスⅢの発表を確認してみると
まだカロナール・コカール・PLの自主回収については記載がありません。
また情報が更新されましたら、ここでお伝えします。
追加情報!!
新たに発表された報道にアセトアミノフェンの自主回収についての情報がのっていました!
この報道によると厚生労働省はすでに市場に出回っている分の回収は必要ないと判断していることがわかります。
カロナール・コカール・PLに含まれるアセトアミノフェンは山本化学工業のものかはわかりませんが、もしそうであっても自主回収はされないようです。
カロナール・コカール・PLの出荷・販売停止と再開はいつ?
今回、届出をしていない中国製のアセトアミノフェンを使っていたということで、山本化学工業は行政処分をうけることとなります。
処分内容はまだ明らかになってはいませんが、業務停止処分を受ける可能性が高いです。
もしカロナール・コカール・PLに含まれるアセトアミノフェンが山本化学工業のものだった場合、出荷・販売停止になるのでしょうか?
あらゆる報道を確認してみると
風邪薬の市場供給も当面は在庫で対応できると記載がされています。
この報道がカロナール・コカール・PLに当てはまるのかはまだわかりません。
まだ山本化学工業の行政処分の内容が発表されてないので、発表後カロナール・コカール・PLの出荷・販売停止なるのかここでお伝えします!
追加情報!!
カロナールを製造販売元であるあゆみ製薬が今回の偽装事件について発表を行いました。
この発表によると
- カロナール細粒 20%
- カロナール細粒 50%
- カロナール坐剤小児用 50
の原薬であるアセトアミノフェンは山本化学工業のものでありましたが、品質検査で問題ないことをきちんと確認できていることがわかります。
そして関係当局からの在庫原薬の使用は差し支えないとの指導があったため出荷は継続するとのことでした。
またカロナール錠200、300、500におけるアセトアミノフェンは山本化学工業株式会社のものではないので、今回の偽装事件とは関係なく出荷停止になることはありません。
まとめ
今回はカロナール・コカール・PLの自主回収、出荷・販売停止と再開はいつになるのかまとめてみました。
成分であるアセトアミノフェンは子供から大人まで服用される薬の成分です。
国内のアセトアミノフェンの8割を供給する山本化学工業がもし業務停止処分をうけてしまうと少なからず影響がでてしまうと思いますので、情報が入り次第こちらで更新したいと思います。