アトピー性皮膚炎の治療によく使われているヒルドイドが、なんと保険適用外になる可能性がでてきました!
アトピー性皮膚炎の治療には長い期間がかかることがほとんどです。
もしヒルドイドが保険適用外になったら、治療にかかるお金の負担が苦しくなってしまう人もでてくるかもしれません。
そこで今回はヒルドイドが保険適用外はいつからなのか、もし自費になった場合の値段はいくらか、代用・代替薬についてもまとめてみました!
なぜヒルドイドが保険適用外に?
なぜ保険適用外になりそうなのですか?
ヒルドイドは1954年から販売されている、薬の中でも歴史のあるものです。
そんなヒルドイドがなぜ保険適用外の危機に陥っているのでしょうか?
その最大の理由は
美容目的でヒルドイドを欲しがる人がここ数年で急増しているからです。
以前までも口コミなどでヒルドイドが美容にいいという噂は正直ちらほらありました。
ただの口コミで終われば今回のヒルドイドの保険適用外騒動までにはならなかったのでしょう。
しかしメディアやマスコミがヒルドイドに注目した途端、ヒルドイド=美容にいいという噂が一気に広まってしまいました。
特に雑誌などで読者モデルや芸能人が根拠もなく、ヒルドイドが美容にいいというのを言ってしまったのは問題でしたね。
一番下の雑誌には「美女はみんな使っている」、「無人島にひとつだけ持っていくならヒルドイド」と書いてあります。
これだけ雑誌などでヒルドイドはスキンケアにお勧め!と書いてあれば、雑誌を読んでいる人が美容にいいと勘違いしてしまうのも仕方がないかもしれません。
しかも現在はネット社会です。
ツイッターやインスタグラムなどでヒルドイドが美容にいいという噂は雑誌を読んでいない人にも広まり、ヒルドイドを欲しがる人も増えてしまいました。
また美容目的でヒルドイドを欲しがる人は、たくさん欲しがるので調剤する量が半端ではありません。
保健局調査課によるとヒルドイドクリーム25g換算で、一度に50本を超える量を処方した例がありました。
(症状にもよりますが、私の薬局では多くて4本程度です。)
その結果健康保険組合の調査では、ヒルドイドの美容目的による医療費は
年間93億円
と推定されるのでいかに医療費がかかっているのかがわかりますね。
ヒルドイドの保険適用外はいつから
ヒルドイドはいつから保険適用外になってしまうのですか?
現時点ではまだヒルドイドを保険適用外するか否かの議論している段階なのでいつ保険適用外になるかはまだ決まっていません。
ただ早ければ、2018年には美容目的が疑われるヒルドイドの処方は保険適用外になる可能性があります。
また大量に処方されていたことも問題となっているので、ヒルドイドの処方の上限量が設定される可能性もあります。
ヒルドイドが保険適用外になるかどうかは多くの方が気になるところなので、また情報が入り次第ここでお伝えします!
ヒルドイドの価格【自費】
ヒルドイドにはソフト軟膏・クリーム・ローションとありますが、どの剤形でも1gで23.7円です。
なので最小単位の1本(25g)をもらおうとすると
23.7(円)×25(g)
≒590
かかることになります。
ただヒルドイド以外にも診察料などが他にもかかってきます。
なので受診した病院にもよりますがヒルドイド1本であっても1000円は超えるでしょう。
ヒルドイドに美容効果はある?
美容効果が何を意味するかがあいまいですが、いわゆるシミやしわを消す効果はありません。
このことは処方する医師も断言しています。
ヒルドイドには美容効果はない!
動画で医師が話しているようにヒルドイドの作用は保湿と血行促進です。
肌にヒルドイドがあわないと、逆にニキビができてしまうなど副作用のリスクもあるので安易に使ってはいけません!
ヒルドイドの代用・代替薬
シワが気になる!
でも女性ならシワはやっぱり気になってしまいます…
シワが気になるのなら正しいスキンケアを知ることが大切です。
動画でも話しているように皮膚は表皮と真皮に分かれていて、下層にある真皮にコラーゲンが含まれています。
このコラーゲンが年齢を重ねてもろくなることなどが原因で、シワができてしまいます。
シワができる仕組みを理解すると、ヒルドイドの保湿作用がシワに効果がないことがあらためて確認できますね。
そしてシワの改善のポイントは、コラーゲンを増やす成分を取り入れることが大切です。
その成分として代表的なのが
- ビタミンC誘導体
- レチノール(ビタミンA)
です。
なので化粧品でいうとC-マックスローションがぴったりですね!
ヒルドイドと同じ成分のものが欲しい!
今回の報道で医師は今まで以上にヒルドイドの処方に注意するようになるでしょう。
なので美容目的が疑われる場合やそれほど症状がひどくない時は、ヒルドイドが処方されることは難しいでしょう。
軽度の乾燥肌なら他の乳液や保湿剤で大丈夫だと思いますが、どうしてもヒルドイドが欲しい場合は市販薬(OTC)を利用するという方法があります。
昔はドラックストアや薬局に行かないと市販薬は買えなかったのですが、今ではネットでも購入することができます。
ここで紹介した市販薬は病院で処方されるヒルドイドと同じ成分・濃度です。
医薬部外品なら他にも商品がありましたが、濃度がどの程度あるのか不明だったのでここでは紹介していません。
最初の2つはヒルドイドの成分であるヘパリン類似物質のみの市販薬ですが、3つ目のヘパソフトプラスはかゆみ止め成分も入っています。
皮膚が乾燥していてかゆみが強い時はヘパソフトプラスのほうがいいですね。
もし自費でヒルドイド(25g)を処方してもらおうと思うと全部で1000円ぐらいかかるので、どうしてもヒルドイドがほしいなら市販薬(50g)のほうが利用しやすいです。
ヒルドイドでも副作用があると知って不安になってしまった方もいると思います。
しかし誤解してほしくはないですが、ヒルドイドは適切に使えば安全に使える薬です。
もし購入前に何か気になることがあれば、アマゾンでは電話で薬剤師・登録販売者に相談できるので利用してみるのもいいですね。
まとめ
今回はヒルドイドの保険適用外はいつからなのか、代用・代替薬と自費の値段はいくらになるのかについてまとめてみました。
日本は今後も高齢化が進んでいくので、政府は医療費を削減しようと試行錯誤しています。
その方針は正しいと思うのですが、本当に必要な医療費は削るべきではありません。
一部の不正な行為が全体の不利益にならないよう行動することが大切ですね。
参考:ヘパリン類似物質の処方量 http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12404000-Hokenkyoku-Iryouka/0000183042.pdf