慢性疼痛

痛みの意味は『何か異常(病気やケガ)がある』という体からのサインです。
本来ならこのサインは異常が落ち着けばやがて消えていきます。

しかしその異常がなかなか治らなかったり、治っても痛みだけが長く続いてしまう(=慢性疼痛)ことがあります。慢性疼痛は普段の何気ない動作が困難になるだけではなく、不眠をおこしたり時には不安な気持ちになってしまいます。

今回はこの慢性疼痛に有効なトラムセット配合錠について説明します。

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トラムセット配合錠の効果

まずは効能・効果です。
非オピオイド鎮痛剤で治療困難な非がん性慢性疼痛、抜歯後の疼痛における鎮痛

次に用法・用量です。

非がん性慢性疼痛
通常、成人には、1回1錠、1日4回経口投与する。投与間隔は4時間以上空けること。
なお、症状に応じて適宜増減するが、1回2錠、1日8錠を超えて投与しないこと。
また、空腹時の投与は避けることが望ましい。

抜歯後の疼痛
通常、成人には、1回2錠を経口投与する。
なお、追加投与する場合には、投与間隔を4時間以上空け、1回2錠、1日8錠を超えて投与しないこと。また、空腹時の投与は避けることが望ましい。

効能・効果にある非オピオイド鎮痛剤とはなんですか?

非オピオイド鎮痛剤を説明する前にオピオイド鎮痛剤について説明します。

オピオイド鎮痛剤は鎮痛効果が非常に高い薬です。いわゆる麻薬(モルヒネ、オキシコドン、フェンタニルなど)もオピオイド鎮痛剤に分類されています。
痛みが強い骨折や癌などの痛みを抑えるために使われます。

そして非オピオイド鎮痛剤とはオピオイド鎮痛剤以外の薬のことをいいます。
以前に紹介したボルタレンサポも非オピオイド鎮痛剤に分類されます。

1日4回も服用するのは大変ですね。

トラムセット配合錠は基本1日4回の服用です。
しかしあとで説明する副作用で服用を断念してしまわないように少量(1回1錠 1日1回から開始など)からだんだん服用する回数を増やしていくことが多いです。

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トラムセット配合錠の成分

トラムセット『配合錠』ということですがどのような成分が入っているのですか?

トラムセット配合錠には2つの成分が含まれています。
2つの成分を配合することで異なる作用機序で痛みを軽減することができます。また各成分の用量が少なくできるのでお互いの副作用も減らせるメリットがあります。
それではそれぞれの特徴をみてみましょう。

アセトアミノフェン

トラムセット配合錠1錠にはアセトアミノフェンが325mg含まれています。アセトアミノフェンは錠剤でいうとカロナール錠、コカール錠。坐薬でいうとアンヒバ坐剤、アルピニー坐剤と同じ成分です。

アセトアミノフェンは頭痛やのどの痛みなど普段の生活で起こりやすい痛みによく使われています。用量が325㎎なのでおよそカロナール300が1錠分含まれているということですね。

トラマドール

トラムセット配合錠にはトラマドールが37.5mg含まれています。トラマドールは先ほどお伝えしたオピオイド鎮痛剤と同じ作用機序で痛みを抑えるので鎮痛効果は高いです。

えっトラマドールは麻薬と同じということですか?

オピオイド鎮痛剤にはその習慣性嗜好的濫用性によって麻薬に指定されているものと指定されていないものに分かれています。

トラマドールはオピオイド鎮痛剤と作用機序は同じですが麻薬ではありません。トラマドールの鎮痛作用は麻薬のモルヒネよりは劣りますが依存性はほとんどありません。

モルヒネとトラマドールの効力比は5:1
米国における乱用調査では10万人に1人程度という報告あり。

トラムセット配合錠の副作用と対策

トラムセット配合錠は麻薬と同じ作用機序のため麻薬を使った時と同じような副作用が起きてしまいます。発生頻度も比較的高く、眠気、吐き気、便秘はトラムセット配合錠に起きやすい副作用です。

副作用と対策:吐き気

吐き気はトラムセット配合錠を飲み始めた時期に起きやすい副作用です。個人差があるため吐き気がひどい人には吐き気止め(ナウゼリン、プリンペラン、ノバミンなど)が処方されます。

多くの場合1~2週間で吐き気は落ち着くのでできるだけ継続してトラムセット配合錠を服用するようにしましょう。

副作用と対策:眠気

眠気はトラムセット配合錠を飲み始めた時期に起きやすい副作用です。だいたい4~5日程度でなくなることが多いです。

しかし個人差があるため朝にトラムセット配合錠を服用すると日常生活に支障がでることがあります。眠気が続くようなら一度医師に相談しましょう(寝る前だけの服用になることがあります)。

副作用と対策:便秘

便秘も主に飲み始めた時期に起きやすい副作用です。体質的に便秘気味な人に症状があらわれやすいです。症状がひどい人には下剤(酸化マグネシウム、プルゼニド、ラキソベロンなど)が処方されますので一度医師に相談しましょう。


最後に副作用についてお伝えしたのでもしかしたら不安になられた方もいらっしゃると思います。しかしトラムセット配合錠は慢性疼痛に有効な画期的なお薬です。痛みと副作用のバランスをとって服用するようにしましょう。


いつも記事を読んでいただきありがとうございます。お問い合わせや質問、疑問はこちらのお問い合わせフォームもしくは下のコメント欄で受け付けています。 お気軽にお問い合わせ下さい!!
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“トラムセット配合錠の副作用(眠気、吐き気)の対策と効果は?” への6件のフィードバック

  1. 山﨑美由紀 より:

    トラムセットを飲み始めましたが服用で吐きようになりました

    1. メビウス より:

      山﨑さん。
      コメントしていただきありがとうございます。

      山﨑さんはトラムセットを服用し始めてから、吐くようになったということですね。

      確認なのですが、トラムセットと一緒に吐き気止め(ナウゼリン、プリンペラン、ノバミンなど)は処方されなかったでしょうか?

      吐き気はトラムセットを服用して1~2週間で落ち着くことが多いのですが、強い吐き気が続くようなら一度担当医に相談するようにしましょう。

      以上で回答とさせていただきます。

      それでは失礼します。

  2. てんちゃん より:

    肩が痛み夜も眠れなくなったので病院へ行ったら、ご多分に漏れず五十肩でした。
    そして処方されたのがロキソプロフェン錠、トラムセット配合錠、そしてロキソプロフェンテープ。
    お陰様で痛みは無くなり日常生活も楽になったのですが、副作用の眠気と便秘に困っています。

    1. メビウス より:

      てんちゃんさん。
      コメントしていただきありがとうございます。

      ここでお伝えする内容はあくまでも一般論となりますので詳細な内容は担当医にご相談をお願い致します。

      さてロキソプロフェン錠、トラムセット配合錠、そしてロキソプロフェンテープによって痛みが落ち着いたということですが、副作用の眠気と便秘でお困りのようですね。

      この処方の中で眠気、便秘の副作用の原因の可能性が高いのはトラムセットですね。

      記事にも書かせていただきましたが、眠気については4~5日程度で慣れてきます。
      もしそれでも眠気がひどい場合はトラムセットを減量したほうがいいかもしれませんので担当医に相談しましょう。

      便秘については耐性ができにくいです。
      便秘の症状がひどければ、下剤も一緒に処方されると思いますのでこちらも担当医に相談しましょう。

      それでは以上で回答とさせていただきます。

  3. ミキ より:

    今日、ギックリ腰でトラムセット配合錠と吐き気止めのプリンペラン錠を処方されましたが、副作用など調べてみたら飲むのが怖くなりました。でも、痛みで動けず仕事にも行けず…悩んでいます。

    1. メビウス より:

      ミキさん。
      コメントしていただきありがとうございます。

      今回の記事がトラムセットの副作用に注目した記事だったため、余計な不安を与えてしまい申し訳ありません。

      ただ記事にも書かせて頂きましたが、初めてトラムセットを服用する場合は少量で服用を開始することが多いためすべての人に副作用がでてしまうわけではありません。

      ギックリ腰で強い痛みがあるということなので、医師の用法用量どおり服用することをお勧めします。

      また吐き気止めのプリンペランが一緒に処方されていますので、プリンペランもきちんと服用するようにしましょう。

      そしてトラムセットの吐き気については服用を継続することで、徐々に感じなくなるという報告があります。

      なので、できる限りトラムセットの服用を継続することが望ましいです。

      ただし、もしトラムセットの副作用で日常生活に支障をきたすようなら、一度担当医に相談するようにしましょう。

      以上で回答とさせていただきます。

      それでは失礼します。

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