気管支喘息

気管支喘息の治療に新たな薬が発売されました。
その名もレルベアエリプタ(100、200)です。

今回はこのレルベアエリプタの吸入への効果と副作用と使い方について説明します。そして今までの吸入器とどのように違うのかお伝えしたいと思います。

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レルベアエリプタの効果

まずは効果について確認します。

気管支喘息

次に用法・用量です。
成人にはレルベア100エリプタ 1 吸入(ビランテロールとして25μg及びフルチカゾンフランカルボン酸エステルとして100μg)を 1 日 1 回吸入投与する。

なお、症状に応じてレルベア200エリプタ 1 吸入(ビランテロールとして25μg及びフルチカゾンフランカルボン酸エステルとして200μg)を 1 日 1 回吸入投与する。

軽症~中等度:レルベアエリプタ100 
中等度~重症:レルベアエリプタ200
今までの吸入剤とどのように違うんですか?
今までの吸入剤と比較して注目してほしい所は2点あるよ。一緒に確認しよう。

効果が期待できる新成分

まず1つ目ですが今までとは違った新しい成分が使われていることです。

レルベアエリプタには2つの成分が使われています。
その成分名はビランテロールフルチカゾンフランカルボン酸エステルです。

それぞれの特徴を説明したいと思います。

ビランテロール

気管支喘息によって狭くなった気道を広げる効果があります。
そして

  • 24時間以上効果が持続する。
  • 効果の発言時間が5分と早い
  • 副作用として発現しやすい動機、震えが起こりにくい

という特徴があります。

フルチカゾンフランカルボン酸エステル

気管支喘息による気道の炎症を抑える効果があります。
そして

  • 受容体への結合が強く高い抗炎症作用
  • 気管支の細胞に長く留まり、持続的な抗炎症作用

が特徴的です。

どちらの成分も長時間の効果も証明されていて1日1回の吸入で済むのも特徴の1つですね。

新しい成分なら今まで効果が感じられなかった人にも期待できそうですね。
そうだね。それでは2点目について説明するね。
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レルベアエリプタの使い方

レルベアエリプタが今までの吸入剤と違うのはその操作方法です。
今までの吸入剤もメーカーの努力により比較的操作手順が少ない吸入剤でした。

しかしレルベアエリプタはより操作が簡単になっています。
動画で吸入方法を確認してみましょう。

エリプタを正しく使用できたか調査したところ開始2週間後には全員が正しく使用できたという報告があります。

レルベアエリプタは1日1回の吸入ですが効果的な吸入時間はありますか?

レルベアエリプタを毎日に吸入するグループとに吸入するグループで効果を比較した試験があります。結果はどちらも効果に違いはありませんでした。個々の生活スタイルに合わせて吸入する時間を決めましょう。

特に決まった時間がなければ歯磨きをする前に吸入することをお勧めします。こうすれば吸入後のうがいも忘れることはありません。

レルベアエリプタを吸入する時に注意する点はありますか?

レルベアエリプタは簡単な操作で吸入できます。
しかし気管支喘息を患っている方は高齢者の方も多いので注意するポイントはあります。

以下にまとめましたので吸入する時は気をつけましょう。

吸入時に通気口を塞いでいる

通気口を塞ぐとうまく薬を吸うことができません。
持ち方には気をつけましょう。(上の動画参照)

カウンター表示が0になっている

他の吸入剤に比べてカウンターの表示が大きくなっていますが、気づかない人もいらっしゃいます。数字の0とともに赤色も表示されるので吸入前に確認しましょう。

カバーを完全に開いていない

カバーを開けることで1回分の薬がセットされます。カバーをカチッと音がするまで開けて、カウンターの数字が1つ減ったことを確認しましょう。

間違えて吸入せずにカバーを閉じたらどうなるのですか?

吸入しないでカバーを閉じると薬は内部に収納されます。次回2回分吸入することにはならないので安心してください。でも開けたり閉めたりを繰り返すたびに残量は減っていくので注意してください。

レルベアエリプタの副作用

レルベアエリプタで気をつける副作用はありますか?

レルベアエリプタには大きな副作用はありません。頻度は少ないですが口腔咽頭カンジダ症、発声障害、口腔咽頭痛、動悸が報告されています。

口腔内の副作用は吸入後のうがいで予防することができます。
うがいは忘れないようにしましょう。

気管支喘息の治療は継続することが非常に大切です。レルベアエリプタの登場で操作が難しくて継続できないという理由はほとんどなくなると思います。
あとは喘息発作が落ち着いていても吸入を継続できるかの問題です。

昔に比べれば喘息によって亡くなる方は劇的に減っています。しかし今でも毎年1000人以上の方が亡くなっているのも事実です。毎日のことで大変だと思いますがきちんと吸入は続けるようにしましょう。


いつも記事を読んでいただきありがとうございます。質問、疑問は下のコメント欄にお願いします。(服用の継続可否については担当医に相談してください)
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