咳

寒さのせいか風邪が流行ってきて受診される患者さんが増えてきました。
みなさんは風邪をひいていませんか?

風邪に対して処方される薬は定番の薬というものがあります。
その中で咳がひどい人にはフスコデ配合シロップがよく処方されます。

今回はこのフスコデ配合シロップについて説明します。

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フスコデ配合シロップの成分

フスコデ配合シロップにはどのような成分が入っているのですか?

フスコデ配合シロップには3種類の成分の薬が配合されています。

・フスコデ配合シロップ10mL中の成分量

  • ジヒドロコデインリン酸塩 30mg
  • dl-メチルエフェドリン塩酸塩 60mg
  • クロルフェニラミンマレイン酸塩 12mg
じゃあそれぞれの成分の特徴をみていくよ。

ジヒドロコデインリン酸塩

咳を制御している部分(咳中枢)に作用し咳を抑えます。

咳を抑える薬は大きく分けて麻薬性鎮咳薬と非麻薬性鎮咳薬に分けられますがジヒドロコデインリン酸塩は麻薬性鎮咳薬に分類されます。

えっ麻薬性ですか?

麻薬性という言葉を聞くと怖がる方もいらっしゃいますが用法、用量を守って服用していれば問題ありません。市販薬の風邪薬にもよく配合されている成分です。

しかし依存性はないとはいえないので長期的に服用するのはやめましょう。

dl-メチルエフェドリン塩酸塩

気管支を広げることで咳を抑えます。

こちらは覚せい剤のアンフェタミン、メタンフェタミンの構造式と似ているため驚く方がいらっしゃいますが通常の服用方法であれば問題ありません。

こちらも市販薬の風邪薬にはよく含まれている成分です。

クロルフェニラミンマレイン酸塩

体内のヒスタミン受容体に働いてアレルギー症状(くしゃみ、鼻水、気道や喉のはれや炎症など)を抑え、咳を抑えます。

こちらもよく市販薬の風邪薬に配合させている成分です。

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フスコデ配合シロップの効果

フスコデ配合シロップにはジヒドロコデインリン酸塩が含まれているためコン、コンという痰がからまない咳(乾いた咳)に効果的です。

痰が絡まっている状態や気管支喘息発作には悪化させる可能性があるので気をつけましょう。

咳を抑える強さはどうですか?

フスコデ配合シロップには麻薬性鎮咳薬であるジヒドロコデインリン酸塩が含まれているので咳を抑える強さは比較的強いです。

そのため乾いた咳の症状がひどい人に処方が検討されます。

咳を抑える強さ:麻薬性鎮咳薬非麻薬性鎮咳薬

この3種類の組み合わせには意味があるのですか?

実はこの3種類の配合には意味があるのです。

というのも3種類の成分を配合することでジヒドロコデインリン酸塩の咳を抑える効果が向上したという動物実験の結果が報告されています。

・ジヒドロコデインリン酸塩単体とフスコデ配合シロップとの比較

  • 鎮咳効果の発現時間短縮
  • 最大鎮咳効果までの時間短縮
  • 咳抑制の効果上昇
  • 持続時間上昇

フスコデ配合シロップの副作用

注意する副作用はありますか?

フスコデ配合シロップには第1世代の抗ヒスタミン薬のクロルフェニラミンマレイン酸塩が配合されているため眠気、口渇、便秘が比較的起こりやすいです。

・第1世代の抗ヒスタミン薬とは?

また緑内障前立腺肥大の方は症状を悪化させる可能性があるのできちんと医師には相談しましょう。


いつも記事を読んでいただきありがとうございます。質問、疑問は下のコメント欄にお願いします。(服用の継続可否については担当医に相談してください)
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