地震によるエコノミー症候群は被災が長期化していくと発症する人が増加していく危険性があります。今回はこのエコノミー症候群について説明します。
エコノミー症候群とは?
エコノミー症候群の名前の由来
エコノミー症候群は長時間飛行機で旅行していた人が現地に到着し歩き始めた途端に急に呼吸困難をおこし、ひどいと亡くなってしまうことがあったためこのように名付けられました。
名前から飛行機に乗る時に気を付けるものと思われがちですが長距離の車の運転、寝たきり、災害時の車中泊などエコノミー症候群が生じる可能性が高い場面は多岐にわたります。
エコノミー症候群の原因
エコノミー症候群を発症してしまう原因の1つは血液の粘度が高いことです。
水分を余りとっていなかったり、アルコールを飲んで脱水になりやすいと粘度を高めてしまう危険性が高まります。また室内環境も乾燥しており、低い気圧であると体内の水分が蒸発しやすいので粘度が上がりやすいです。
そしてもう1つの原因は長時間足を動かさずに同じ姿勢でいることです。
この状態では足が圧迫され血液が流れにくくなってしまい、太ももにある静脈に血栓ができてしまいます。医学的にはこのことを深部静脈血栓症といいます。
そして生じた血栓はずっと留まっているのではなく、立ち上がるなどの動作をすると血圧の変化により血流にのって肺のほうへ移動します。その結果、肺にある細かい血管で詰まってしまい呼吸困難や動悸などを引き起こしてしまいます。このことを医学的には肺血栓塞栓症といいます。
この流れを一度動画で確認してみましょう。
エコノミー症候群を引き起こしやすい要因
エコノミー症候群を発症しやすい人は一言でいえば血栓ができやすい人です。
次の条件に当てはまる人は血栓ができやすいので注意が必要です。
- 肥満傾向であることを医師から指摘されている
- タバコを吸っている。
- 40歳以上の女性
- 血糖値が高い
- 背が低い人
- 下肢静脈瘤がある人
- 経口避妊薬を使用中
- 妊娠中しているまたは出産したばかり
- 心筋梗塞、脳梗塞等を起こした事がある
エコノミー症候群の症状
エコノミー症候群の主な初期症状は
そして足にできた血栓が肺でつまってしまうと などが起きてしまいます。
初期症状を確認したらすぐに医療機関を受診するようにしましょう。
エコノミー症候群の予防対策
エコノミー症候群を発症しないために重要なのは血栓を作らないようにすることです。
以下の点に気を付けてエコノミー症候群を予防しましょう。
・水分補給を意識してとるようにする
・脱水を引き起こす恐れがあるのでアルコールやコーヒーでの水分補給をさける
・こまめに歩くなど定期的に運動をする
・タバコを控える
・睡眠薬を控える
・ゆったりとした衣服を着る
最後にエコノミー症候群を予防するための簡単なマッサージ方法を紹介します。